ボヘミアの海岸線 - 海外文学の感想

海外文学/世界文学/ガイブンの書評と感想ブログ。昔の名は「キリキリソテーにうってつけの日」

雑文

ブログの名前を変えた

ブログの名前を「キリキリソテーにうってつけの日」から「ボヘミアの海岸線」に変えた。 キリキリソテーという名前に愛着はあるが、この名前でブログを書いて11年になるし、長いし(Twitterでつぶやくと長いなといつも思う)、そろそろ変えてみてもよいかな…

なぜ世界文学は売れないのか? もうすぐ絶滅するという海外文学について

世界文学が読まれない、売れない、翻訳できない 『絶望名人カフカの人生論』の著者、頭木弘樹さん(@kafka_kashiragi)が「海外文学の翻訳が売れないから、翻訳できなくなってきている」というつぶやきが3000RTを超えた。 https://twitter.com/kafka_kashira…

ノーベル文学賞とバルガス=リョサ、そして大事なものを噛み切られた男の話

ペルーの作家 マリオ・バルガス=リョサが、2010年ノーベル文学賞を受賞した。昨年のへルター・ミュラーがまさかの大穴だったので、今年はずいぶん順当に来たなあという感じ。 毎年、ノーベル文学賞授賞式の何が楽しいって、副賞としての「再版祭り」だったり…

海外文学研究所 World Literature Labo

家でぐうたらしながら「海外文学研究所とかがあったらすてきだなあ、どっかにないかなあ」とつぶやいていたら、妹がさくっとロゴを作ってきた。「ないなら自分で作れば」。えーまじか。 海外文学研究所、英語表記は「World Literature Labo」。ラボ、という…

トマス・ピンチョン全小説が刊行開始!

トマス・ピンチョン全小説 かいぶつが、あらわれた 2010年6月刊行開始! 超弩級作家の全小説作品をすべて新訳・訳し下ろし・改訳で刊行 「トマス・ピンチョン全集が刊行されるらしい」という噂が出てから、はや数年が経った。 「まだかなまだかな」と楽しみ…

2nd Anniversary

2nd anniversary -The Perfect Day for KIRIKIRI SAUTE- ちょうど1年前の今日、ブログ1周年をお祝いした。確か、去年も晴れた日曜日だったように思う。 気がついたら、あっとういうまに2年目。更新回数はめっきり減ったけれど、それでも相変わらず海外文学を…

とある夜更けのご挨拶

午後三時を過ぎた頃、珈琲屋にて2009年最後のドリップを飲む。連れから、お土産にとドーナツとチョコレートをもらう。 川沿いを歩いていると、今年の晦日は月が丸いよ、という声がする。心の中だけで、それは結構なことですと返事を返す。 今年の夏に漬けた…

心象風景 mindscape

ひさびさに、ホームグラウンドの代官山にでかけた。わたしはこの土地に、生まれてから十何年の記憶をあずけている。たまに記憶の断片をもらおうと足を運んでみるのだが、ぐるぐるとさま変わりするこの土地から得る懐かしさは、年々少なくなっているようだ。 …

アルバニア、血の報復、イスマイル・カダレの世界

ドキュメンタリー写真を発信するプロジェクト、「G-PHOTO」が更新を終了した。いつも楽しみにしていただけに惜しい。今まで素敵な写真をありがとう。 「G-PHOTO」は、「アルバニアのカヌン」についての調べものがきっかけで知った。イスマイル・カダレ『砕か…

すすきの原野、あるいは地平線

モンゴルへ草原を見に行きたい、中央アジアの砂漠を歩きたいと思った時、自分は地平線が好きなのだと気がついた。 おそらく、ぐるりめぐる世界という「面」と、自分という「点」の関係を一番シンプルに感じることができるからだと思う。あるいは、月面に似て…

むーんと考える

LCROSS Impact Data Indicates Water on Moon 月に水の存在が確認できたらしい。 日本のプレスリリースは大層つまらなく報道しているが、NASAの原文には発見の興奮さめやらぬ感じがにじみ出ている。「我々は、エクスタシーを感じている」というLCROSSプロジ…

アフリカとサルガド、そしてゼロ

Sebastiao Salgado AFRICA. 東京都写真美術館で開催されているセバスチャン・サルガド写真展「アフリカ 〜生きとし生けるものの未来へ〜」を見た。サルガドのモノクロームは美しい。なんであんなに端正なんだろう。 ついでにコレクション展「旅」も見る。奈…

バイオリンは歌う、しかしフィドルは踊る

ケルトが好きである。ウィスキーを飲み始めてから、アイルランドの土地が好きになった。かの土地の人々は、城と草と岩しかない厳しい土地で、ピートをたいてうまい酒を作った。 酒はその国の音楽を聴きながら飲みたくなる。それでケルト。じつにシンプルな話…

風邪をひいた

風邪をひいた。 ここ一週間ぐらい中途半端な状態が続いていたのだが、土曜日に一気にきた。頭がぼうっとして、全身がだるくて起き上がれない。月末に書かなければならない原稿がたまっていたので、念のため土日はフリーにしておいたのだが、そのほとんどの時…

本にまつわる四方山話

ようやっと注文した本棚がやってきた。本棚の配達人は、黒いキャップを目深に被っていて顔が見えない。下からこっそりのぞいてみると、なんと大学時代の先生だった。そんな馬鹿な! と思ったら、電話が鳴って目が覚めた。 「本棚、来ているってよ」 ドア越し…

めぐり屋は考える

Vietnam HUE, 2008. なんだかいまいち天気がぱっとしないので、夏らしい写真を載せてみる。ベトナム・フエにて。日本は水の国だと思っていたけれど、ベトナムの水っぷりには瞠目した。雨上がりのころには、いっせいに人々が自転車をこいで、悠々と川を渡って…

川崎大師の風鈴市

川崎大師でやっている風鈴市にでかけた。もともと川崎大師のくず餅が大変な好物で、「おいしいくず餅食べたい」などと思いながら何の気なしにでかけたのだが、これがなかなかに面白かった。 日本津々浦々の風鈴がずらり勢ぞろい。青い天幕の下で、がやがやり…

ある一景

簡潔な文章を書くために、ヘミングウェイを読み始めた。戦時中、通信兵として電報を打った経験を持つヘミングウェイは、短い文章の美しさを知っている。 とある書店が開催する、写真ワークショップへ参加することになった。著名な写真家が講師としてやってく…

引越しの荷ほどき

はてなにお引っ越ししました。中身はそのまま、「海外文学中心の読書感想録」です。新しいリンクはこちら。 https://owlman.hateblo.jp/entry/ データは移行済みですが、リンクが旧ブログのままになっているところがあるので、少しずつメンテナンスしていき…

Bless you.

くしゃみをしたら、シンクの中の皿ががたり、とくずれた。なんだか居心地がわるくてはなうたを歌ったら、皿の山が大きくくずれて大皿がこっぱみじんになった。関係はない。 関係は、ない、はずなんだけどなあ。

1st anniversary

1st anniversary -The Perfect Day for KIRIKIRI SAUTE- ブログ開設から1年が経った。2週間たってようやく気がついた。せっかく気がついたからには、最初ぐらいお祝いしておこうかなと。 いわゆる社会人というものになってしまって、日々わたわたしているも…

南米の本屋

Bookstore in South America となりの町でも、地球の反対側でも、どこにいっても、あまりやることは変わらない。おいしいものを食べて、おいしいお酒を飲んで、本屋にふらりと足を運ぶ。 南米の本屋は美しかった。 南米はスペインに占領されて以来、コロニア…

珈琲屋にて

珈琲屋で、となりの会話が気になるのは、いったいなんの魔法だろうと思う。 広告、お知らせ、雑踏のざわめき、耳に飛び込むあらゆる音を、ほとんど気にしないで過ごせるのに、珈琲屋でのおとなりさんの会話だけはだめだ。シンボルスカを読んでいたのだが、大…

実存に関するまぬけな文献

実存主義が不必要な時。 テーブルの上にある皿の食事が、しかるべき時間が経った後に、きれいに片づけられた時。実存主義が必要な時。 自動ドアの前に立っても、ドアが開かない時。 ハイデガーにちょびひげを投げつけられそうだ。

ご挨拶

a happy new year 2009. 昨日まで、たくさん本を読みました。今日からも相変わらず本を読んでいこうと思います。 2009年です。あけましておめでとうございます。 お風呂の中でよく考えたら、シェイクスピアの感想をひとつも書いていないことに気がつきました…

ただの一日、あるいは

今の時期、暮れ時には南西に金星が見える。明けの明星とも宵の明星とも呼ばれるこの星は、たぶん千年前にもあの位置にあった。 星のめぐりにとって、2008年と2009年の継ぎ目は、何のかわりもない一日でしかない。流れめぐり続ける世界の上に、人間がグレゴリ…

2008アワード

2008年をさらりとふりかえる。今年は本当に本と活字にまみれたなあ。たぶんおやつ食べた回数と同じくらいじゃないだろうか。 というわけで、勝手にアワード。とりあえずはオーソドックスに、海外文学から。基本的に今年読んだもので、かつ感想を書いてあるも…

白水社『エクス・リブリス』が出るらしい

白水社による「世界の文学」新シリーズ、『エクス・リブリス』が、登場するらしいです。やっほう ・デニス・ジョンソン『ジーザス・サン』(アメリカ) ・ロベルト・ボラーニョ『通話』(チリ) ・ポール・トーディ『イエメンの鮭釣り』(イギリス) ・ロイド・ジョ…

長距離走者の師走

気がついたら12月になっていて、気がついたらコートも手帳も買いそびれそうな今日この頃。エンゲル係数が高くなり、書物消化率は悪くなり、そろそろ修羅場というやつです。いえい。 論文の追い込みで、長編がしばらく読めそうにないので、短編と戯曲とエッセ…

ヌーヴォー解禁日

Beaujolais Nouveau 20th November 2008 11月第3木曜日といえば、ボジョレー・ヌーヴォー解禁日。 というわけで、知人のお店にお招きされて、20日0時きっかりにボジョレー・ヌーヴォー祭りしてきました。 ・ティエリー・カナール ボジョレー・ヴィラージュ・…