ボヘミアの海岸線

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ポルトガル文学

第五回 日本翻訳大賞の最終選考5作品を読んだ

第五回 日本翻訳大賞に、ウィリアム・ギャディス『JR』(木原義彦訳)とジョゼ・ルイス・ペイショット『ガルヴェイアスの犬』(木下眞穂訳)が選ばれた。2作品の受賞、おめでとうございます。 JR 作者: ウィリアム・ギャディス,木原善彦 出版社/メーカー: 国…

『ガルヴェイアスの犬』ジョゼ・ルイス・ペイショット|宇宙につながる小さな村

誰にだって、運命の場所ってもんがあるのさ。誰の世界にも中心がある。あたしの場所はあんたのよりましだとか、そんなことは関係ないの。自分の場所ってのは、他人のそれと比べるようなものじゃない。自分だけの大事なもんだからね。 ――ジョゼ・ルイス・ペイ…

『縛り首の丘』エッサ・デ・ケイロース

[死体、大活躍] José Maria de Eça de Queiroz O Mandarim / O Defunto,1902.縛り首の丘 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)作者: エッサデ・ケイロース,E〓@7AB7@ca de Queiroz,弥永史郎出版社/メーカー: 白水社発売日: 2000/08/01メディア: 新書 クリック: 12…

『不穏の書、断章』フェルナンド・ペソア

[自己という迷宮] Fernando Antonio Nogueira de Seabra Pessoa Bivro do desassossego.不穏の書、断章作者:フェルナンド ペソア出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2000/10メディア: 単行本新編 不穏の書、断章 (平凡社ライブラリー)作者:フェルナンド・ペソ…

『白の闇』ジョゼ・サラマーゴ

[見えないことについて] Jose Saramago Ensaio sobre a Cegueira ,1995.白の闇 新装版作者:ジョゼ・サラマーゴ発売日: 2008/05/30メディア: 単行本(ソフトカバー) ポルトガルの国民的作家が描く、見えないことについて、さらけ出すものについての宗教的寓…