ボヘミアの海岸線

海外文学/世界文学/ガイブンの感想・書評ブログ。

デンマーク文学

『冬の物語』イサク・ディネセン|世界に爪痕を残す

ペーターはなんとなく察しをつけた。不滅という言葉は、こういう状態のことを言うのだろう。もう、これから先も、過去のことも、考えるのをやめた。この時間だけが彼をとらえた。 ーーイサク・ディネセン『冬の物語』 世界にかすかな爪痕を残す 「あなたはヨ…

『バベットの晩餐会』イサク・ディネーセン|奇跡の晩餐会

至福千年のときを彼らは一時間だけ与えられたのだ。——イサク・ディネーセン『バベットの晩餐会』 料理の芸術 デンマークといえば、わたしの友人宅に居候していた饒舌なデンマーク人のことを思い出す。彼は友人が秘蔵していた日本酒をわがもの顔で空けては「…