ボヘミアの海岸線

海外文学を読んで感想を書く

未知谷の中の人が選ぶ「おすすめ海外文学リスト」

 「読んでいいとも! ガイブンの輪 歳末特別編」、出版社の中の人がおすすめする海外文学リスト。最後は「人がやらないことしかやらない」未知谷の“中の人”、飯島さんセレクト編。


 飯島さんはもともと青土社に勤めていたのだが「企画が却下されまくり、ならば自分で出すと思って未知谷を立ち上げた」とのこと。もともと、他の出版社では企画が通らなかったものを出そうと思って始めたという創業経緯から、飯島さんはとにかく「他の出版社がやらないことをやる」「人がやることはやらない」と何度もおっしゃっていた。“抜け穴”にもかなり精通していて「まさか、そんなやり方があるとは……」といっぱい驚かされた。
 さて、そんな未知谷の中の人がおすすめする海外文学は、20冊全部国が違うという、すてき仕様になっている。

ドロパトスあるいは王と七賢人の物語

ドロパトスあるいは王と七賢人の物語

幻影の城館

幻影の城館

愛という名の訣れ

愛という名の訣れ

笑いを売った少年

笑いを売った少年

Nr.16 47 12

Nr.16 47 12

ドストエフスキーを読む―五大小説の人物像における宗教性について

ドストエフスキーを読む―五大小説の人物像における宗教性について

アルファンウイ

アルファンウイ

  • 作者: ラファエル・サンチェスフェルロシオ,スズキコージ,Rafael S´anchez Ferlosio,渡辺マキ
  • 出版社/メーカー: 未知谷
  • 発売日: 2009/07/01
  • メディア: 単行本
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外套

外套

  • 作者: ニコライ・ワシーリェヴィチゴーゴリ,フランチェスカヤールブソヴァ,Nikorai V. Gogol,Francheska Yarbusova,Yury Norshteyn,児島宏子
  • 出版社/メーカー: 未知谷
  • 発売日: 2009/04/01
  • メディア: 単行本
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終わりと始まり

終わりと始まり

初恋

初恋

黄金のブダペスト

黄金のブダペスト

フェイエトン―ヤン・ネルダ短篇集

フェイエトン―ヤン・ネルダ短篇集

キラ キラリナ

キラ キラリナ

南瓜の花が咲いたとき

南瓜の花が咲いたとき

ブランコ・ヴケリッチ 日本からの手紙―ポリティカ紙掲載記事 一九三三‐一九四〇

ブランコ・ヴケリッチ 日本からの手紙―ポリティカ紙掲載記事 一九三三‐一九四〇

僕とおばあさんとイリコとイラリオン

僕とおばあさんとイリコとイラリオン

リトアニア わが運命

リトアニア わが運命

迷い鳥たち

迷い鳥たち

ジャングルの国のアリス

ジャングルの国のアリス

  • 作者: メアリー・ヘイスティングズブラッドリー,Mary Hastings Bradley,宮坂宏美
  • 出版社/メーカー: 未知谷
  • 発売日: 2002/12
  • メディア: 単行本
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地下室のパンサー

地下室のパンサー

 これまでキリキリソテーで紹介してこなかった国がたくさんある。『南瓜の花が咲いたとき」(セルビア)、『日本からの手紙』(クロアチア)、『僕とおばあさんとイリコとイラリオン』(グルジア)、『リトアニア わが運命』(リトアニア)……。コメント欄にはただ国名のみという、ハードボイルドな感じなのもまたよい。
 ゴーゴリ『外套』は他の出版社もいっぱい出してるんじゃないの? と思うが、これもやっぱりひとひねりしてある。『外套』を映画化しようとしている監督(とその夫人)から絵コンテをもらって出版したという、絵コンテつきの『外套』なのだ(ちなみに、もろもろあって映画はまだできていないらしい)。
 そういえば、ちょっと変わった国の本を紹介しようと思うと、けっこう未知谷の本を手にとることが多い。これからも、「そこを出すのか!」という驚きをいっぱい教えてほしいものです。