ボヘミアの海岸線

海外文学を読んで感想を書く

群像社の中の人が選ぶ「おすすめ海外文学リスト」

 吉祥寺の古本屋「百年」で「読んでいいとも! ガイブンの輪 歳末特別編」があった。1人出版社の群像社、アンデスの風でお世話になっている水声社、他の人がやらないことしかやらない未知谷。小さな出版社3社が集まって「おすすめの海外文学」や小さい出版社ならではの苦労話など、ゆかいな話をいっぱい聞かせてもらった。 
 トークイベントの内容については(忘れてなかったら)別の記事で書くとして、3社それぞれの中の人が選んだ「おすすめ海外文学リスト」をもらったので、ここでまるっと公開しようと思う。


 まずは、1人でロシア文学を淡々と出し続けるクールな出版社、群像社から。オンリーワンの“中の人”島田さん(@gunzosha)は、社長と2人で出版を続けてきたけれど、社長が亡くなってからは1人でロシア文学を出版しているお方。話の端々から、ペレーヴィンへの愛がひしひしと伝わってきて、とてもすてきだった。さて、そんな島田さんがおすすめする、群像社のおすすめ海外文学20冊はこんな感じ。

私人―ノーベル賞受賞講演

私人―ノーベル賞受賞講演

眠れ―作品集「青い火影」〈1〉 (群像社ライブラリー)

眠れ―作品集「青い火影」〈1〉 (群像社ライブラリー)

虫の生活 (群像社ライブラリー)

虫の生活 (群像社ライブラリー)

宇宙飛行士オモン・ラー (群像社ライブラリー)

宇宙飛行士オモン・ラー (群像社ライブラリー)

チャパーエフと空虚

チャパーエフと空虚

寝台特急 黄色い矢 (群像社ライブラリー)

寝台特急 黄色い矢 (群像社ライブラリー)

巨匠とマルガリータ (上) (群像社ライブラリー (8))

巨匠とマルガリータ (上) (群像社ライブラリー (8))

現代ウクライナ短編集 (群像社ライブラリー)

現代ウクライナ短編集 (群像社ライブラリー)

それぞれの少女時代 (群像社ライブラリー)

それぞれの少女時代 (群像社ライブラリー)

魔女物語 (群像社ライブラリー)

魔女物語 (群像社ライブラリー)

プロコフィエフ短編集 (群像社ライブラリー)

プロコフィエフ短編集 (群像社ライブラリー)

  • 作者: セルゲイ・セルゲーエヴィチプロコフィエフ,サブリナエレオノーラ,豊田菜穂子
  • 出版社/メーカー: 群像社
  • 発売日: 2009/08
  • メディア: 単行本
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猫の町 (群像社ライブラリー)

猫の町 (群像社ライブラリー)

青銅の騎士 (ロシア名作ライブラリー)

青銅の騎士 (ロシア名作ライブラリー)

かもめ―四幕の喜劇 (ロシア名作ライブラリー)

かもめ―四幕の喜劇 (ロシア名作ライブラリー)

ペテルブルグ物語―ネフスキイ大通り・鼻・外套 (ロシア名作ライブラリー)

ペテルブルグ物語―ネフスキイ大通り・鼻・外套 (ロシア名作ライブラリー)

  • 作者: ニコライ・ワシーリエヴィチゴーゴリ,エイヘンバウム,船木裕
  • 出版社/メーカー: 群像社
  • 発売日: 2004/06
  • メディア: 単行本
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落日礼讃―ロシアの言葉をめぐる十章

落日礼讃―ロシアの言葉をめぐる十章

コーカサスの金色の雲 (現代のロシア文学)

コーカサスの金色の雲 (現代のロシア文学)

マンデリシュターム読本 (ロシア作家案内シリーズ)

マンデリシュターム読本 (ロシア作家案内シリーズ)

チェーホフの庭

チェーホフの庭

ロシアを友に―演劇・文学・人

ロシアを友に―演劇・文学・人


 当たり前だが、これでもかというぐらい東欧&ロシア三昧。コメントがなかなかおもしろくて、『虫の生活』→「小さい会社は小さいものに共感する」、『私人』→「群像社ももう限界かと思って薄さの限界に挑戦」とか、ロシアらしいユーモアが楽しい。中でもときめいたのは『猫の町』→「猫本なら群像社でも売れると思って」。苦労されているのだなあ……。
 個人的に群像社ライブラリーはとても好きなシリーズなので、応援している。