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キリキリソテーにうってつけの日

海外文学/世界文学の感想ブログ。

『スペードの女王・ベールキン物語』プーシキン

ロシア文学 ☆☆☆


[古きよき物語]
Александр Сергеевич Пушкин Пиковая дама 1834.

スペードの女王・ベールキン物語 (岩波文庫)

スペードの女王・ベールキン物語 (岩波文庫)

 「ロシアの近代文学の父」と呼ばれる、プーシキンの短編集。

 ひさしぶりに、どきどきする物語を読んだ。次々とページを繰るこの感覚がなつかしい。ギャンブル、殺人、古来から使われているモチーフを、しっかりと読ませる本書は、まさに「王道」「古典」と呼ぶにふさわしい。普遍的な物語の形だが、ロシアらしさもしっかりと盛り込まれている。

スペードの女王」:
ペテルブルグで賭けトランプをする男が、必勝法を老婆から聞きだそうとするが・・・悪いことはするものではない。3・7・1、3・7・1・・・

「ベールキン物語」:
 5つの短編からなる。おすすめは「その一発」(展開がすごい)、「駅長」(最後のシーンがよい)。

 古きよき物語という言葉がぴったりの本。いろいろな本を読んでいると、こういう本は息抜きになる。現代の作家が書けない類の本のひとつであるかと。


recommend:
プーシキン後のロシア文学。
ゴーゴリ『外套・鼻』・・・名短編。芥川も大好き。
チェーホフ『かわいい女・犬をつれた奥さん』・・・ユーモアがきいたロシア。
トルストイ『イワン・イリイチの死』・・・心理描写の鬼作家。