ボヘミアの海岸線

海外文学を読んで感想を書く

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『消去』トーマス・ベルンハルト|消してしまいたい、こんな思いは

私の頭に最終的に残っている唯一のものは、と私はガンベッティに言った、「消去」というタイトルだ。というのも私の報告は、そこに描写されたものを消去するために書かれるからだ。私がヴォルフスエックという名で理解しているすべて、ヴォルフスエックであ…

『不穏の書、断章』フェルナンド・ペソア

[自己という迷宮] Fernando Antonio Nogueira de Seabra Pessoa Bivro do desassossego.不穏の書、断章作者:フェルナンド ペソア出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2000/10メディア: 単行本新編 不穏の書、断章 (平凡社ライブラリー)作者:フェルナンド・ペソ…

2nd Anniversary

2nd anniversary -The Perfect Day for KIRIKIRI SAUTE- ちょうど1年前の今日、ブログ1周年をお祝いした。確か、去年も晴れた日曜日だったように思う。 気がついたら、あっとういうまに2年目。更新回数はめっきり減ったけれど、それでも相変わらず海外文学を…

海外文学の祭典「ワールド文学カップ」がすごい

2010年4月1日以降、新宿に通う日々が続いている。 目的地は、紀伊國屋書店新宿本店のブックフェア「ワールド文学カップ」。「世界53カ国、650種類の文学」を全ポップ付きで紹介するという、海外文学読みにとっては垂涎もののお祭りだ。 「ワールド文学カップ…

『肉桂色の店』『砂時計サナトリウム』ブルーノ・シュルツ

グロテスクなのに美しい Bruno Schulz Skeipy Cynamonowe,1934. Sanatorium pod klepsydra,1937.シュルツ全小説 (平凡社ライブラリー)作者: ブルーノシュルツ,Bruno Schulz,工藤幸雄出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2005/11/10メディア: 文庫購入: 3人 クリ…

『間違いの喜劇』ウィリアム・シェイクスピア

[間違いだらけ] William Sharekspeare The Commedy of Errors,1594?間違いの喜劇 (白水Uブックス (5))作者: ウィリアム・シェイクスピア,小田島雄志出版社/メーカー: 白水社発売日: 1983/10/01メディア: 新書 クリック: 12回この商品を含むブログ (12件) …

漫画読みにオススメしたい海外文学

以前、Twitterで「漫画読みにオススメしたい海外文学」についてつぶやいた。いろいろな人からコメントやおすすめをもらったので、今回ここでまるっとまとめてみる。 「海外文学読みにおすすめできる漫画」でもよかったのだけれど、逆にした。理由は、「圧倒…