ボヘミアの海岸線

海外文学/世界文学/ガイブンの書評と感想ブログ。昔の名は「キリキリソテーにうってつけの日」

バンド・デシネ(漫画)

『ペルセポリス』マルジャン・サトラピ|イスラム原理主義に変わった故郷

生のことだけ考えていたかった。でも、それはやさしいことではなかった ――マルジャン・サトラピ『ペルセポリス』 これまでできていたことができなくなったり、話せたことが話せなくなったり、選べていたものが選べなくなったり、やらなくてよかったことをや…

『セミ』ショーン・タン|雇われ人の心をえぐる社員ゼミ

しごと ない。 家ない。 お金 ない。 トゥク トゥク トゥク! ――ショーン・タン『セミ』 鮮やかだ。あらゆる意味で鮮やかな書物である。 夏だからセミの話をする。主人公はセミだ。大企業でまじめに働いている。だが、報われない。灰色のスーツを着て、灰色…