ボヘミアの海岸線

海外文学を読んで感想を書く

50人が選んだ、2500円以下のオススメ海外文学。「はじめての海外文学」フェア

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「はじめての海外文学」フェアが、全国14書店で1月26日頃(給料日直後の月曜日、覚えやすいですね)からじわじわ始まるようですよ。

どんなフェア?

「海外文学にほんのり興味はあるけど、正直どれから始めてみたらいいのか分からない」という人のために、海外文学ファン(翻訳者、書店員、出版社の中の人、編集者など)50人がそれぞれ「初めて海外文学を読むならぴったりだと思う1冊」を選び、わっふるわっふるなコメントをつけてオススメするフェア。

正式名称は「50人に聞きました!老いも若きもまずはこの1冊から はじめての海外文学」フェア。ハッシュタグは #はじめての海外文学フェア
発起人は丸善 津田沼店の書店員、酒井七海さん(@onakaitaichan)。フェアが始まった経緯はこちら。

どんな本があるの?

  • 50人の選書人が選んだ1冊=合計50冊(わたしも1冊、選んでいます)
  • 値段は最高2500円。企画者による、お財布に優しい設計。
  • ハードカバーと文庫、両方を取り揃え。
  • 50冊すべてに、選書人によるコメントつき。
  • フェア開催書店で、限定の小冊子を配布。


 

開催書店リスト

東京都、神奈川県、千葉県、福島県、愛知県、大阪府、福岡県の14書店で開催。一部の書店ではすでに始まっている。まだ確定していない店舗もあるらしい(まだ増える可能性あり)。

東京都

【立川】オリオン書房 ノルテ店 | 1/26頃開始

 

【東大和市】くまざわ書店 東大和店 | 1/25頃開始

  • 〒207-0022 東京都東大和市桜が丘2-142-1 イトーヨーカドー東大和店2F
  • TEL:042-590-0411
  • OPEN:9:00-22:00
  • https://www.kumabook.net

 

【東中野】伊野尾書店 | 2/1頃開始

  • 文庫タイトルを中心に、点数を絞っての開催。
  • 〒161-0034 東京都新宿区 東京都新宿区上落合2丁目20"6
  • TEL:03-3361-6262
  • OPEN:11:00-20:00
  • https://inoo.cocolog-nifty.com/


 

千葉県

【津田沼】丸善 津田沼店 | 1/26頃開始

 

【松戸】堀江良文堂書店 松戸店 | 1/26頃開始

 

【海浜幕張】蔦屋書店 イオンモール幕張新都心店 | 1/26頃開始


 

神奈川県

【横浜】紀伊国屋書店 横浜店 | 1/19頃開始

 

【桜木町】紀伊国屋書店 横浜みなとみらい店 | 1月下旬開始

 

海老名市 未来屋書店 海老名店 |1/26頃開始


 

福島県

【いわき市】鹿島ブックセンター | 開催中


 

大阪府

【大阪・梅田】紀伊国屋書店 グランフロント大阪店 | 開催中


 

愛知県

【豊橋】精文館書店本店 | 1/19頃開始

 

【新瑞橋】七五書店 |1/19頃開始

福岡県

福岡県 丸善 博多店 |3月初旬開始

  • 福岡のみ開催時期がずれています。ご注意ください。
  • 〒812-0012 福岡県福岡市博多区博多駅中央街1-1
  • TEL:092-413-5401
  • OPEN:10:00-21:00
  • https://shichigo.exblog.jp/


 

フェアの裏側がおもしろかった

このフェアのおもしろいところは、ひとつの企画が書店の垣根を越えて、全国にびよーんと広がっていることだと思う。開催決定した11月末当時は5店舗のみだったけれど、Twitter上で発起人が呼びかけたところ、いつのまにか14店舗にまで増えていた。北は福島、南は福岡まで。

選書人も幅広い。書店員、翻訳者、出版社の中の人、わたしのようなクラウド上の鳥類など、いろいろ集まっている。発起人・酒井さんの顔の広さと人柄によるところが大きいのだろう(酒井さん、Eさんお声かけいただきありがとうございます!)。オンライン上で50人のコメントを集めてまとめて、確認を出して編集する。仕事で似たようなことはしているけれど、「書店フェア」は人生初だったのでやっぱりおもしろい。酒井さんは、パネルも小冊子の編集も声かけも発注もやっているわけで、なんかもうすごすぎる。

フェアは企画から推薦コメント作成、本の発注に実際の棚作りなど、膨大な作業を必要とするので、多くの書店は通常の業務に追われ、追加業務であるフェアに時間が割けないという声をよく聞く。こうやって、オンライン上でまとめたフェアコンテンツが、Twitter上の「一緒にやりませんかー」「やるやるー」で書店チェーンの壁をさらりと越えて広がって、実際の棚とPOPがもりもり作られていくってすごいことだと思う。

というか、よく見たら、まだ参加できるらしい。自分の住む周りでやってほしいという人は、行きつけの本屋さんにそっとこのツイートを見せてみるといいかもしれない。


わたしはあまり書店のフェアに詳しくないから分からないけれど、最近はこういう形が増えてきているのだろうか。それともまだ新しい取り組みなのだろうか。ひとつの書店やチェーンでフェアをやるのが難しいなら、こうやって外の人に頼めるところは頼んでみる、という方法はわりと有効なのでは。


残り49冊の推薦文が読みたい&小冊子が欲しいので、どこかの書店にひっそり出没します。

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