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キリキリソテーにうってつけの日

海外文学/世界文学の感想ブログ。

『猫とともに去りぬ』ロダーリ

[誰もつっこまない]
Gianni Rodari Novelle fatte a macchina ,1994.

猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫)

猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫)


 ユーモラスなイタリア文学短編集。

 物語の中では、あたり前のように、あたり前でないことが起こる。 つっこみ不在の喜劇性。それがこの物語たちのおもしろいところ。

 「なんでそんなに力が強いのか」という質問にたいして、 「重荷を背負うことに慣れっこなんです。大家族の生計がすべて僕の肩にかかっているのですから」と答える。そんなユーモアセンスが、これでもかと散りばめられている。

 世界遺産も大変なことになっている。 コロッセオは猫によって占拠。ヴェネツイアは水没の危機。 ピサの斜塔は宇宙人によって、持ち運びサイズにまで縮められる。 ユネスコが聞いたら泣きそうである。

 明るい笑いを楽しむには持ってこい。


reccomend:
イタロ・カルヴィーノ『木登り男爵』 (イタリア文学といったら彼。男爵おもしろい)